ADR-0027 綻びを距離×ページ倍率にし、崩壊ラインを廃止する
| 状態 | accepted |
| 決定日 | 2026-08-26 |
| 区分 | ゲームデザイン |
| 置き換え元 | ADR-0005・ADR-0018(ともに superseded) |
死語
| 本文中の語 | この ADR での意味 | 現在 |
|---|---|---|
| 崩壊ライン | 綻びの累積がこの値を超えると敗北した。本 ADR がこれを廃止した | 廃止。綻びを上げること自体に危険はない |
| ターン内特殊操作 | ペン・破るはターンに1回ずつだった。本 ADR がこれをステージ単位へ変えた | ステージ内特殊操作(ステージ1回ずつ) |
旧数値
倍率の導入にあわせて引き直したレンジ。現行値は バランス が持つ。
| 項目 | この ADR より前 | 現在 |
|---|---|---|
| 綻び倍率 | 存在しない(綻びは距離のみで決まった) | 0.8 〜 1.5 |
| 突破ライン | 100 〜 160 | 150 〜 220 |
| 攻撃倍率の分母 | 100 | 200 |
背景
2つの問題が同時に来ている。
1つ目。 ADR-0018 は綻びを |銘 − 刻| の距離だけで決めた。位置と綻びが直結する良さがある一方、同じ距離ならどのページを破っても同じであり、ページ側で「これは焼くと世界が歪む1枚だ」を表現できない。面白さの核2(そのページを永久に失うジレンマ)は、ページごとの重みを要求する。
2つ目。 「破る」がターン1回からステージ1回になり、綻びの供給が一桁落ちた。ADR-0005 の崩壊ライン(累積超過で敗北)は、この供給では一度も脅威にならない。 これは balance が旧仕様について指摘していた失敗パターンそのものである。
決定
破ったときの綻び = |銘 − 刻| × そのページの綻び倍率
崩壊ラインを廃止する。 綻びの超過によるラン終了はなくなる。綻びは3つの役割だけを持つ。
| 役割 | 見る値 | 内容 |
|---|---|---|
| 倍率 | 累積値 | 敵に与えるダメージが上昇する |
| 勝利 | そのステージ中の上昇量 | 敵ごとの突破ラインに到達すると、その敵に勝利する |
| 報酬 | 累積値 | 一定の区切りに到達するたびに、恒久的な強化を得る(毎ターンの歩の増加など) |
突破ラインだけが相対値である。 累積値で勝利を判定すると、ラン後半は全てのステージが開幕勝利になる。
ADR-0005 のうち、綻びが減らないこと・リセットされずランを通して累積することは継承する。廃止するのは崩壊ラインとそのアンロックのみである。
綻びの代償は「そのページを二度と使えないこと」に一本化された。
却下した案
| 案 | 却下理由 |
|---|---|
| 距離のみで決める(ADR-0018 維持) | ページ側の重み付けができず、「どのページを焼くか」が距離の計算だけになる。核2のジレンマがカードの個性ではなく算術になる |
| ページ固有の固定値にし、距離を外す | 刻の位置が破る判断に効かなくなる。ADR-0016 の時点で「盤面の位置と無関係なので柱1に寄与しない」として却下した案と同じ |
| 崩壊ラインを維持する | 供給が一桁落ちたため機能しない。数値で埋めるには倍率を跳ね上げる必要があり、そのぶん強制勝利ラインも動かすことになる。結局2本のラインの間隔だけが調整対象として残り、ルールを1本維持する対価に見合わない |
| 崩壊ラインの代わりに別の代償を作る(綻びが上がるほど敵が強くなる等) | 綻びに4つ目の役割を足すことになる。ルールを減らしてカード効果に寄せるという今回の方針の対極 |
| ペンで書き込むときの綻びも距離×倍率にする | 刻の真上の面を 0 年で埋められてしまう。ADR-0016 以来の固定量を維持する |
影響
- 柱4の「綻びは常に力と破滅を同時に運ぶ」が形を変えた。 破滅の側をゲージではなくデッキが負う。壊すほど強くなり、壊すほど手札が痩せる
- 綻び倍率が高いページは、それ自体が手放して痛いページでなければならない。 そうでないと「弱いのに倍率が高いページ」が破るだけで無条件に得な札になり、ジレンマが生まれない。ページカタログの設計原則に加えた
- 綻びゲージの表示が3値(現在値・突破ライン・崩壊ライン)から2値になった
- バランス の R5・R6 が定義を失った。R6(綻び勝利を選べるステージ数の比率)は崩壊ラインを前提にしていたため廃止した
- 「破る」の回数がページ効果で増えるため、綻びの供給量はデッキの内容で変わる。 「破りを重ねるビルド」が成立する余地が生まれた