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ADR-0022 プレイのコストを歩に一本化する

状態accepted
決定日2026-08-26
区分ゲームデザイン
置き換え元ADR-0001(superseded)

死語​

この ADR は 2026-08-26 時点の語彙で書かれている。 本文の次の語は、いま通じないか別の意味になっている。現行の定義は 用語集 にある。

本文中の語この ADR での意味現在
帯敵が毎ターン宣言する刻の区間。幅を持った廃止。敵は幅を持たない一点=座(ADR-0024)
軌跡1ターン中に刻が通った経路。方向の確定・飛び越し禁止・逆行禁止を課した廃止(ADR-0023)
栞(を挟む)軌跡上の障害物を退けるための操作廃止(ADR-0023)
白紙化敵がページを白紙ページへ変える攻撃廃止(ADR-0028)
綻びの2ライン突破ラインと崩壊ラインの2本崩壊ラインは廃止され、突破ラインだけが残った(ADR-0027)
振り子守るには先に未来へ登る必要があることから生まれるリズム。当時の柱3廃止(ADR-0024)
柱2当時の柱2「攻めと守りで、支払う通貨が違う」。本 ADR がこれを廃止した廃止。番号は欠番のまま残る
エスカレーションターン経過で敵の攻撃力が上がるIntent の個数が増える(ADR-0024)

背景​

ADR-0001 は「未来はHP、過去は時間」という方向別通貨制でテレスコープ問題を解いた。この決定自体は正しく機能していたが、その上に帯(ADR-0002)・軌跡制約・栞・白紙化・綻びの2ライン、と装置が積み上がり、ルールの総量がカード効果の設計余地を圧迫していた。

このゲームの面白さの核は2つである。

  1. デッキを組み上げていく楽しみ
  2. ページを破って永続効果を得る代わりに、そのページを二度と使えなくなるジレンマ

経済の方向非対称性は、そのどちらでもない。 攻めと守りで通貨を分けることは、振り子というリズムを生むための装置であって、上記2つに直接寄与していなかった。

決定​

プレイのコストを「歩」に一本化する。

  • 毎ターン、一定量の歩が配られる
  • ページを1枚プレイするたびに |刻 − 銘| の歩を消費し、刻はそのページの銘へ更新される
  • 歩は使い切りであり、ターンをまたいで持ち越されない
  • HP はページのプレイでは一切減らない。 被弾でのみ減る
  • 方向は関係ない。過去へ降りるのも未来へ登るのも、同じ距離なら同じ値段である

歩の持ち越しは、ページの効果によって解禁される。 ページ効果(そのターン限り/次のターンのみ)でも、破却効果(ラン永続)でも得られる。デッキに何を積んだかが、歩の使い方そのものを変える。

却下した案​

案却下理由
方向別通貨制を維持する(ADR-0001)支払う通貨が2本のまま残る。そもそもこの制度は軌跡制約と帯と組み合わさって初めて成立していたが、両方とも廃止する(ADR-0023・ADR-0024)
HP をそのまま双方向のコストにする(過去へ降りるのもHPを払う)1本化はできるが、HP が「毎ターンの支払い通貨」と「ラン全体の消耗資源」を兼務するという ADR-0001 の元問題にそのまま戻る
プレイ枚数を固定枚数で制限する(1ターン3枚まで)最も単純だが、数直線上の距離が何も意味しなくなる。盤面が「順番に並んだ3枚を選ぶ」だけになり 柱1 を殺す
歩を最初から持ち越し可能にする「1ターン休んで次に大技」が常に成立し、ターン経過による圧(エスカレーション)が効かなくなる。ページの効果による解禁に留め、デッキを組んだ結果として手に入るものにする

影響​

  • HP が「被弾でのみ減る資源」になった。 攻めることに恒久コストがなくなったため、HPが減る唯一の経路はエスカレーションが跨ぎ回数を追い越すことである。バランス の R3 はこの前提で定義し直した
  • 移動コストが方向について対称になり、プレイ側と破る側の扱いが揃った。 ADR-0018 が破りについて言った「因果の歪みは距離に比例する。過去も未来も同じ」が、プレイにも適用された
  • 銘の密度がデッキ構築の軸になった。 銘が密集したデッキは安く動け、極端な銘のデッキは1枚が重い。ADR-0024 の跨ぎ回数と噛み合い、耐久ビルドと速攻ビルドに分かれる
  • 「歩を使い切るのが常に得」にはならない。 ADR-0025 により刻の位置が次ターンに出せるページを決めるため、歩を余らせて良い位置でターンを終えることが正当な選択になる
  • 柱2 が失われた。攻めと守りで支払う通貨は同じになった