ADR-0001 HP経済を方向別通貨制にする
| 状態 | superseded |
| 決定日 | 2026-08-09 |
| 区分 | ゲームデザイン |
| 置き換え先 | ADR-0022 |
この決定は ADR-0022 に置き換えられた。 方向ごとに支払う通貨を変える制度そのものが廃止され、プレイのコストは方向に関係なく
\|刻 − 銘\|の歩に一本化された。本エントリが指摘したテレスコープ問題は依然として正しい — HP をプレイのコストから完全に外すことで解いている。
死語
この ADR は 2026-08-09 時点の語彙で書かれている。 本文の次の語は、いま通じないか別の意味になっている。現行の定義は 用語集 にある。
| 本文中の語 | この ADR での意味 | 現在 |
|---|---|---|
| 刻 | 抽象的な時間軸の値。初期値 18、ステージごとにリセット | 主人公の年齢(0 〜 寿命)。ランを通して連続(ADR-0003) |
| HP | ページのプレイと被弾の両方で減る | 被弾でのみ減る(ADR-0022) |
| 防御 | 過去ページのプレイで得る 刻 − 銘。方向に依存した | ターン終了時の |刻 − 座|。方向は関係ない(ADR-0024) |
| エスカレーション | ターン経過で敵の攻撃力が上がる | Intent の個数が増える(ADR-0024) |
| 振り子 | 守るには先に未来へ登る必要があることから生まれる攻→守→攻のリズム。当時の柱3 | 廃止(ADR-0024) |
| 未来ページ・過去ページ | 銘と刻の関係で決まるページの動的な分類 | ページは固定の未来面・過去面を持つ(ADR-0025) |
背景
旧仕様は「未来ページは HP を −(銘 − 刻) 消費し、過去ページは同量を回復する」だった。この式は数列としてテレスコープする。
刻₀ から 銘 a → b → c と進んだとき
ΔHP = −(a−刻₀) − (b−a) − (c−b) = −(c − 刻₀)
中間項が全て打ち消され、1ターンのHP収支は終着点の刻だけで決まる。 さらに刻はステージ中ターンをまたいで持続するため、未来へ振る → 過去へ振る の往復だけで収支がゼロになり、HP を一切失わずに全ての効果を取れてしまう。
根本原因はテレスコープ自体ではなく、HP が「ラン全体の消耗資源」と「毎ターンの支払い通貨」を兼務していたことである。この2つは本来別物であり、片方を痛くするともう片方が破綻する。
決定
方向ごとに支払う通貨を変える。
| 未来側 | 過去側 | |
|---|---|---|
| 払うもの | HP | 時間(エスカレーションの進行) |
| 得るもの | 攻撃効果 | ターン限りの防御 +(刻 − 銘) + 自己バフ |
過去ページは HP を回復しない。
却下した案
| 案 | 却下理由 |
|---|---|
非対称レート(過去の回復に k < 1 を掛ける) | 往復ゼロは解消するが、HP の兼務は残る。エスカレーションが今後も後付けパッチのままになる |
| 移動力を別通貨として新設 | 堅実だが実質エナジーシステムであり、時間軸というこのゲームの独自性が薄まる |
| 刻を毎ターンリセット | 往復悪用は消えるが、「ターン終了位置が次ターンの初期条件になる」という戦略層も同時に失われる |